暑いのに乾燥している4月
春爛漫というよりも初夏のような陽気が続きます。雨が降ると猛烈な湿度となり、早くもうんざりしますが、気温がさほど高くなければ我慢も出来ます。もうすぐ、あの高温多湿の「日本の夏」がやってくるかと思うと早くも気が滅入ります。今年の夏もマスク必須になりそうです。しかも、感染力の高い変異型を考えると、今年の夏場は蒸せることこの上ない不織布マスク…(ウレタンマスクはラクだった)
この時期はまだ朝晩の気温差が激しく、夜はまだ冷えることもありますが、昼間は汗ばむこともあり、着るものの調整が難しいです。猫は体表から汗をかきませんが、毛づくろいや呼気で水分が飛んでいくので、空気が乾いているとどうしても脱水しがちです。
今年は暖かくなるのも早く、早々に夏日になるところもでるなど、気温は高く、湿度が低い日が続いています。高温多湿では明らかにしんどそうになる猫ですが、乾燥している時も脱水に気をつけてあげたいところです。
だるいと何もしたくなくなる
病院に行くほどではありませんが、私も軽く脱水状態になった経験があります。頭がぼーっとして時々激しいキリキリした頭痛、身体の芯にくるダルさと気持ち悪さ…。
人間の脱水も、野外だけでなく、室内でも起こります。私の場合、Amazonプライムとかで海外ドラマを一気観しているときになりがちです…むしろ、野外で豪快に汗をかいたという自覚があると水を飲もうとするのですが、室内で何かに熱中していると気がつけば随分長い間、水分を摂ってなかったことに後で気づくことになります。
脱水が進行してくると、なんにもしたくなくなるんですよねえ…シンドいし気持ち悪いし、動きたくない。水を取りに行くのも面倒。猫にもこういう状況が起きてるんじゃないかなあと思います。
誰しも経験あると思いますが、激しく疲れているとゴハンを食べる気力も無くなるじゃないですか…空腹感はあるけれども食欲は無い、何もかもがメンドクサイというあんな感じ。
だるくなる前の対策
若くて健康な猫ちゃんだったら、身体の保水量も充分、体力もあるのでなんてことない少々の乾燥もなんてことないのですが、老猫だったり慢性病を抱えていると、この脱水が元気度(特に食欲)に影響することが多いように思います。皮下輸液したらゴハンをばくばく食べるなんていうのは、まさにコレです。元気で居てもらうためにも、脱水でだるくならないようにしなくては…
水場を増やす
脱水を防ぐには、まずは水分を摂ること。人間だとペットボトルの水を手元に置いておくと、なんとなく水を飲むことが増えるように、猫には水場を増やしてあげることが重要かと。我が家もあちこちに水場を作っているので、毎日の水の交換だけでひと仕事になりますが、あっちこっちで「ハシゴ水」をしてくれているので止められません。水の容器も色々と違う素材のものを使うのも効果がありそうです。ウチの次男猫は、旅行先で買った釜飯の空き釜がお気に入りです。
「荻野屋の釜飯」の空き釜です。
水分の多いフードを与える
ウェットフードを与えるのも脱水対策には効果的でしょう。ただまあ、好き嫌いがありますし、個人的にはカリカリよりもウェットフードを食べ残されると少々凹みます。これから気温が上がると、フードが傷みやすくなるのも懸念点です。ああ見えてちゅ~るも水分が多いので、水分補給と割り切って与えるのも良いと思います。ちゅ~る1本でざっくり10mlシリンジ1本分くらいの水分になる計算ですからねえ…
シリンジで給水する
一番お手軽なのですが、むせてゲロしちゃったり一歩間違えると水が肺にはいっちゃったりするので…とろみがあると誤嚥が起きにくいといいますし、ちゅ~るやペースト状のフード等を水でゆるめて与えると良いかもしれません。飲み込むスピードにも気を使う必要がありますので、小さいシリンジで与える方が安心。ただそうするとたくさんは補水できません…お手軽ですが、忙しい方には不向きかもしれません。
皮下輸液をする
次男猫ももうすぐ19歳という老猫なので、ゴハンにせよ水にせよ、一度にたくさんは摂れなくなっているようです。ゴハンも回数が多い割には、減る速度は遅いです。水もたぶん、一回に飲んでる量は少ないと思われます。なのに、オシッコの回数は多いので、これでは脱水しまうのも道理です。老猫になって痩せてしまうと、身体全体の保水能力も落ちてしまうので、オシッコで出てしまう量を高頻度で補水してあげないと脱水してしまいます。我が家は朝晩に皮下輸液することでなんとかバランスしてくれています。いきみゲロしたり、だるそうな時は、輸液量を気持ち増量しています。
老人の脱水とメカニズムは同じ
こういうのを読んでいると、まさに老猫と老人で脱水するメカニズムは同じなんだと思いました。
●体内の水分量が減っている
加齢に伴い、食欲の減退や食べ物を飲み込む嚥下機能に障害が生じると、水分の摂取量が減っていきます。また、筋力の低下により、体液を多く蓄積する筋肉の量が落ちることも、体内の水分量が減ってしまう原因です。
●内臓の働きが低下している
加齢とともに低下する内臓の働きも、脱水症を引き起こす要因です。特に、体内の水分量をコントロールする腎臓の働きが低下すると、塩分濃度を適正に調節できなくなり、脱水症に陥るリスクが高まります。
●のどの渇きに気づきにくい
高齢者は、感覚機能が低下しているため、自分でのどが渇いていることに気づかないことがあります。認知症の症状が出ている人は特にその傾向が強く、自分が飲み物を飲んだかどうかを忘れてしまい、長時間水分を摂取しないままという場合もあります。出典 : イリーゼ 高齢者の脱水症状に要注意!予兆と原因、正しい予防と対処法 太字赤文字は筆者
次男猫に思い当たることがありすぎです。高齢者ケアを他人事(いつかは我がことになるのですが)とは考えず、こうしたことを知ることが老猫介護にも有効ですね。いやあ、勉強になります。
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