日本ペットフード協会さんの定例調査
日本ペットフード協会さんは毎年、ワンちゃん/猫ちゃんの飼育実態調査を行っています。
これ、動物関係のビジネスをやっていなくてもイチ飼い主としても見ていて面白いです。
【実施背景】
犬飼育頭数の減少傾向と、猫飼育頭数の横ばいの傾向が続く中で、ペット飼育を促進していくため、日本国内の社会的合意形成に役立つ情報を得て、発信していくこと。【調査目的】
会員各社の今後のマーケティング施策、商品開発に資するため、調査課題を明らかにすること。また、ペットの飼育率向上にむけて調査結果を活用する。
こうしたデータをもとに、各社さんはさらにテーマを絞ったり深堀するためにそれぞれ知恵を絞ってさらに調査を進めていくのだろうと思います。
意外なのが、ワンコの飼育率の低下傾向が続いていて、飼育されているワンコの頭数も減り続けていること。
その一方、ニャンコの飼育率は横ばい維持する一方、飼育されている猫は増えているとのこと。猫の多頭飼いが増えているってことですかね。日本で飼育されている猫の数は推定で915万頭だとか!これ、スイスの全人口や神奈川県の人口と同じくらい。日本にはたくさんの猫さんがいるんだなあ!
気になる指標も
ワンコ、猫ともに、新たにお迎えしようとする意向は下がっているという調査結果がでていますが、これもまたちょっとアレなところがあって、2020年とか2021年ってコロナ禍で家から出られなかった時期にお迎えするというのが流行っていたような…以下の図表を見て分かる通り、コロナ禍では特に単身者の迎え入れ意向が凄く高まっていました。
画像出典 : 令和6年(2024年)全国犬猫飼育実態調査 主要指標サマリー P.22
あと、猫の居場所が未だに「主に室外」が1%、「室内・室外が半々」が6.7%もあるというのが驚き。ワンコも「主に室外」が6.9%、「室内・室外が半々」が3.8%です。
画像出典 : 令和6年(2024年)全国犬猫飼育実態調査 主要指標サマリー P.23
私の住んでいるあたりでは、道を歩いていて猫を見かけることは滅多にありませんし、外につなぎっぱなしになっているワンコを見かけることもほとんどありませんが、郊外や田舎にいるとまだまだ「外飼い」のケースも多いんでしょうか。
まあ、それぞれのご家庭や地域の事情もあるのでしょうが、夏場とかはホントに家の中に入れてあげてください。ここ数年の夏の暑さは異常です。番犬ならいざ知らず、猫を外で飼う意味がちょっと分からないですが、ネズミや害獣を捕らせているのでしょうか…
寿命は延びています!
この2024年度の調査結果によると、外に出ない猫の平均寿命は16.34歳、外にでる猫の平均寿命は14.24歳、全体で15.92歳。外に出る・出ないで2歳くらいの差があります。しかしながら、外に出る猫ちゃんの平均寿命の延びがスゴイくて、2010年の結果と比較して2歳以上伸びています。
画像出典 : 令和6年(2024年)全国犬猫飼育実態調査 主要指標サマリー P.27
これはフードが良くなったことが大きいでしょう!昔はホームセンターでも激安フードが所せましと並んでいましたけど、最近では結構高価な部類のフードの売り場面積が増えています。これは「安いだけのキャットフードを選ばなくなった消費者」の勝利だと思っています!
あとは医療技術の向上でしょうね。ワクチンや駆虫薬の性能が上がったり、慢性腎臓病に対する薬や療法食のレベルがあがったことも大きいかと思います。
猫と暮らすにはお金がかかる
この調査では、外に出ない猫(平均寿命16.34歳)一匹の生涯経費は173万円と計算しています。
画像出典 : 令和6年(2024年)全国犬猫飼育実態調査 猫 飼育・給餌実態と支出
もう少しかかるような気がしますが、均すとそんなものかな…。
幼年期のチビ猫は、ちょっとしたことで体調を崩すので動物病院のお世話になることが多いですが、回復力もハンパないので驚かされることが多いです。
初めての猫ちゃんの場合は、キャットタワーとかを買ったりする必要があるでしょうけど、若猫から成猫期はフードや猫砂、オモチャなどの消耗品程度。三兄妹の末期を思えば、今の姫ちゃんにはそんなにお金がかかってません。
ただ、シニアになってくるとにんげんと同じく猫さんも病気が増えてきます。
ガンになると手術や術前のCT/MRIの検査、放射線治療など、どかんとお金が出ていきます。
一方、慢性腎臓病などの慢性病になると長期にわたって出費が続きます。病院代だけでなく、療法食やサプリの出費が結構デカいです。私の場合、サプリをあれこれ試したので…ただ、クスリやサプリが効いた、試したゴハンをがっついて食べたという喜びは出費に代えられない喜びなのです。
三兄妹の経験上、猫さんが歳をとると成猫期とは比べ物にならないくらいお金がかかります。上記の表によれば、16歳以上の猫ちゃんにかかる一年の経費は16万円程度となっていますが、体感的にはもう少しかかりることがありそうです。以下の表の方がなんとなくイメージに近いです。
画像出典 : 令和6年(2024年)全国犬猫飼育実態調査 猫 飼育・給餌実態と支出
猫さんと暮らし始めたら、どんなに若くて健康であろうと、来る時期に備えて
「猫貯金」!
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