私のブログを読んでいる方は、おそらく今まさに腎臓病の猫と暮らしている方が多いのではないかと思います。
数値が上がってきた、食欲が落ちてきた、痩せてきた…そういう状況の中で、不安を抱えながら毎日を過ごしているのではないかと推察します。
私も先代の三兄妹はそろって慢性腎臓病を患い、もっとも長生きした次男猫(19歳2ヶ月で旅立ちました)が慢性腎臓病と診断されて看病介護生活をしました。今振り返ってみると、やっておいて良かったと思うことも、後悔していることも、どちらもあります。
綺麗事にしてもしかたないので、正直に書いてみます。
やっておいて良かったこと
写真と動画を撮る
いやいや、猫飼いなら皆さん、撮りまくっておられると思うのですが…
仔猫時代はあっという間に過ぎていくので可能な限り、写真や動画を撮ることをおススメしています。三兄妹の幼猫時代(25年前!)はまだスマホなんてものはなくデジカメも記録媒体も貴重品でした…
が、シニア猫さんの写真や動画はまた別。「ん?おかしいな」という動画は獣医師先生に見てもらうことができます。

可愛く首をかしげているのではなく、特発性前庭障害による斜頸
トイレ中の動画なんかも、飼い主さんからすれば日常ですが、獣医師から見れば「関節に痛みがあるのでは」とかいう気づきがあったりします。
なにより、ごはんを食べている姿、日向ぼっこしている姿、薬を嫌がる姿…当時は「こんな写真、後で見返すのかな」と思いながら撮っていましたが、今はその一枚一枚が宝物。とにかく撮っておくことです。
かかりつけ獣医師とのコミュニケーション
ウチのかかりつけ獣医師先生は、検査の結果を詳しく説明してくれます。数字が高い低いではなく、複数の数値から読み解ける状態などを毎回説明してくれました。おかげで猫の血液検査結果の見方は結構詳しくなったかも。「先生に聞くのは申し訳ない」と思う必要はないと思います。獣医師は専門性の高い職業なのですから…

「amazonで〇〇ってサプリを買って与えていい?効くかな?」

「いいんじゃなーい?」
みたいなノリも、それなりに信頼関係が築けていたということかと。そういう先生から「もう長くないから自宅でゆっくり」と言われた時も適切な判断なんだろうと納得でした。
同じ部屋にいる時間を増やした
以前の記事でも書きましたが、猫たちが弱ってからというもの、休みの日もあまり出かけず、猫と一緒の部屋にいる時間が本当に長くとるようにしていました。急変が怖かったというのもありますが。
よく枕を奪われました
それで良かったと思っています。ただ、同じ空間にいる。それだけで私にとっては大切な時間になりました。シニアになってからは特に。
後悔していること
強制給餌は余計だったかも…
「体重を減らしてはいけない」、「絶食は良くない」
これはホントにそうなんです。慢性腎臓病になったら体重が減らないようにしっかりカロリーを摂らせる必要がありますし、絶食が長引くと肝リピドーシスになるリスクがあがります。
しかし、次男猫を看取った後、私の歯茎が膿んでめちゃめちゃ痛くなり、熱い/冷たい/甘いものが沁みてほとんど物が食べられない時期があったのですが、「こんな時に強制給餌されたら地獄だろうな」と思いました…
食べられないのには根本的な理由があるはず。それが良くなるまでは完全絶食にならないようにちゅ~るでも食べさせておけばいい、総合栄養食ならジャンクなヤツでもイイんじゃないかと今は思ってます。姫ちゃんにはよっぽどのことが無い限りお給餌(=強制給餌)はしないだろうな…

色々と工夫しました…
もっと一緒にいれば良かった
これは多くの飼い主さんが思うことではないでしょうか。
病気になってからの日々の密度は高くなりました。でも、元気だった頃は「猫と過ごす毎日は当たり前」だと思っていましたが、その当たり前は、実は当たり前じゃありませんでした。今、まだ猫が元気な方には、このことを伝えたいです。
「看取り」の準備をしておく
これは少し難しい話なのですが、「看取り」や「ターミナルケア」について、元気なうちから考えておくことは決して不謹慎ではないと思います。
どこまで治療するか。最後をどこで迎えるか。苦しむようになったらどうするか。
こうしたことを、頭が冷静なうちに考えておくことで、いざというときに後悔の少ない判断ができると思います。お恥ずかしながら、長女猫と長男猫の旅立ちの時、私はまったく準備が足りておらず、不意打ちを食らってかなりうろたえました。そのこともあって、次男猫には専業介護士としてお仕えし、それなりに満足したのですが…
私は「はじめてのターミナルケア」という本を参考にしましたが、こうした本を一冊読んでおくだけでも、心の準備がかなり違います。
最後に
今、腎臓病の猫と暮らしている方へ。
血液検査の数値は上がる、体重は減る…そのたびに胸が締め付けられる気持ち、よく分かります。お辛いこととお察しします。
でも、今のその時間は、後から振り返ると間違いなく財産になります。一日一日が重みを持つあの感覚は、元気だった頃には決して感じられないものです。
今のその時間を、どうか大切にしてください。
※この記事は私個人の経験をもとに書いています。治療方針等については、必ずかかりつけの獣医師にご相談ください。


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