慢性腎臓病の猫さんにとって、夏は特に気を遣う季節です。
暑さによる脱水、食欲の低下、室温管理……「このまま夏を乗り切れるだろうか」私も毎日そんなことを考えていました。
我が家の次男猫は慢性腎臓病が進行してからは毎日皮下輸液を続け、冬を何とか乗り越えました。しかし、最後の夏に差し掛かった頃から少しずつ様子が変わり始めました。
今日は、その経験も交えながら、慢性腎臓病の猫が夏を少しでも快適に過ごすために大切だと思うことを書いてみます。
夏は「食べない」「飲まない」が重なる季節
にんげんもそうですが、健康な猫さんでも暑さで食欲が落ちることがあります。慢性腎臓病の猫は、それに加えて脱水しやすい季節です。
食欲が落ちれば、水を飲む量も減る。
水分が不足するとさらに体調が悪くなる。
そんな悪循環に陥りやすい季節が夏だと感じています。
我が家の次男猫も、特に梅雨の時期は食欲が落ちる日が増えました。気圧や湿度、気温差が影響していたのかもしれませんが、「今日は食べてくれるだろうか」と毎日心配しながら過ごしたことを今でも覚えています。
慢性腎臓病の猫さんにとってベストなのは腎臓療法食です。低たんぱく+低リンの腎臓療法食がいいのは間違いないです。でも、それ以上に避けたいのは「何も食べないこと」です。先に書いた通り、ゴハンを食べなくなると水を飲まなくなります。体重は減るし、脱水する…これが慢性腎臓病の猫ちゃんに一番悪い!

美味しいマグロは好んで食べた次男猫
この時期は、食べたいもの、食べられるものを与える方がいいと思います!
水を飲めることは、それだけで大切な力
現在、一緒に暮らしている6歳の姫ちゃんは、この時期になるとよく水を飲みます。
毛づくろいをして体温を調整しているせいか、飲水量も増え、しっかりおしっこもしています。以前の私なら気にも留めなかった光景ですが、腎臓病の猫を看取った今は違います。
「ちゃんと水を飲める。」
「ちゃんとおしっこが出る。」
それがどれだけ素晴らしいことか。水を飲むぺちゃぺちゃ言う音は私にとって福音です。(にんげんのクチャラーはホントにダメなんですが(笑))
腎臓は老廃物を尿として体の外へ出す臓器です。その働きを支えるためにも、水分をしっかり摂れることはとても大切です。

この時期、にんげんだって意識して水を飲まないと脱水することがあります。猫さんはなかなかそういう意識をもってくれないので困りますが…
水を飲まない時に試したい工夫
猫によって好みはありますが、水分補給の工夫はいくつかあります。
- 水飲み場を複数用意する
- 新鮮な水にこまめに替える
- ウェットフードを活用する
- エアコンで室温を安定させる
私がおすすめしたいのが「ちゅ~る汁」です。
ちゅ~るを少し多めの水で溶かしてスープ状にすると、水だけでは飲まない猫でも喜んで飲んでくれることがあります。
姫ちゃんの場合、お気に入りのちゅ~る1本に対して40ml~60mlの水を足したちゅ~る汁を提供しています。進み具合によって水を足したり止めたりしていますが、お気に入りの銘柄だと60mlイケます。「そんなに薄めて大丈夫?」と驚かれるかもしれませんが、お気に入りの味なら意外と飲んでくれます。逆にあまり好きじゃないフレーバーだと途中で「もう要らない」と言われます…なかなか難しいです。
もちろん療法食を食べている猫では、与え方について主治医に相談した方が安心ですが、水分補給のきっかけとして助けられる場面もあると思います。
毎日輸液をしていても、病気は進行しました
我が家では次男猫には毎日皮下輸液を続けていました。長女猫と長男猫は通院しての輸液だったので、比較して考えると毎日して良かったと思います。
輸液のおかげで穏やかに過ごせた時間は長くありました。でも、病気の進行を止めることはできませんでした。
晩年の最後の頃になると、おしっこの量が少しずつ減ってきました。それまでは輸液をするとしっかり排尿していたのに、水分が下肢にたまるようになったのです。心配になってエコー検査を受けると、先生から「腎臓の形がほとんど分からないくらいになっています」と説明を受けました…これはショックでした。
その時にはもう残っていた腎機能も限界に近づいていたのだと感じました。今でもあのなんかモヤモヤした影のようにしか見えない腎臓のエコー画像は忘れられません。
「最後の夏」だとは思っていませんでした
三兄妹を看取る前の私ならば、「次の季節もまた普通にやってくる」と思っていました。だから毎日の輸液も、食事管理も、投薬や色んなサプリも、一つひとつに希望を持って続けていました。でも振り返れば、最後まで生きてくれた次男猫とは、あれが一緒に過ごした最後の夏でした。

亡くなる半月前まではベランダに出てました。サンダル大好き!
だからこそ、今もし慢性腎臓病の猫と暮らしている方へお伝えしたいことがあります。
水を飲めた日。
ご飯を頑張って食べてくれた日。
いつも通り眠ってくれた日。
そんな何気ない一日を、どうか大切にしてください。
慢性腎臓病は長く付き合う病気ですが、夏は特に体調が揺らぎやすい季節です。
無理をせず、室温や水分補給に気を配りながら、愛猫との穏やかな時間を一日でも長く重ねていけることを願っています。


コメント