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【猫】捨て猫を飼いたい小学生の法律相談

1 猫
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動物愛護法で対抗?(笑)

Q.捨て猫を飼いたいのに、お母さんが許してくれません(小学生・8歳)
“この前、公園でネコちゃんをひろいました。お家につれて帰ったら、「うちではかえないから、元のところにもどしてきなさい」とお母さんにしかられました。でも、ネコちゃんはとてもやせています。公園にもどすと死んじゃうかもしれないので、うちの庭の物おき小屋にかくして、となりの家のケンタくんといっしょに、育てています。黒いので、ココアという名前をつけました。でも、お母さんに見つかったらとおもうと、心配です。ケンタくんは「ペットをすてるのは、はんざいだから、すてられないってお母さんに言えばいい」と言っています。本当ですか?”

なかなかに骨太の小学生です。相談者の彼よりも、お隣のケンタくんは将来、良いビジネスマンや政治家になれるかもしれません。質問主に責任を負わせていっぱしの法律論を吹き込むところもなかなかに狡猾なヤツです(笑)。

ただ、私自身も子どものころに同じようなことを言った覚えがあります。私の母は、自身の経験から「犬も猫も死んだら悲しいから嫌だ」と言って許してくれませんでした。

今になってその意味もよーく分かります。

多分、私が駄々をこねて猫を飼い始めたとしても、母が一番飼育することになり、猫が一番懐くのも母、そして虹の橋を渡った時に一番悲しいのが母自身になることを分かっていたのでしょうね。

動物を飼うのは簡単ではない

お金が必要だよ

愛や気持ちだけでは命を支えることは出来ません。そして、子どもには分からないでしょうが、お金を稼ぐというのは並大抵のことではありません。大変です。

猫のゴハン代や、猫砂その他の消耗品にもお金が必要です。なにより、経済的に一番インパクトが大きいのが動物の医療費です。小学生などの医療費は公的に補助されているケースが多く、自治体によっては無料というところもありますが、猫の医療についてはエライ金額が必要になります。キミの医療費よりもかかるのですよ。到底、お小遣いでは足りないのよ…

家族旅行も行けないよ

小学生だったら家族旅行も楽しみだろうけど、猫が家にいるとなかなか家族そろって旅行にも行けなくなります。長期の旅行は絶望的です。「〇〇くんのお家はどこどこへ行った」とかが気になるかもしれない年頃だろうけど、猫が居るとなかなか長期で家を空けることができなくなります。その覚悟があるのかなー?

最近は乳児を放置して出かける人間も居ますけどね…

大事なものが壊されるよ

仔猫は「みぃみぃ」と可愛らしく鳴いて、非力で小さい存在だろうけど、あっという間に成長して、立派な「破壊神」になります。そして仔猫期間よりも破壊神の期間の方が圧倒的に長い!いろんなものを齧ったり高いところから落として壊したり。飾ったプラモデルなんかはいいオモチャになるか、落として壊す標的になります。

そもそも、猫が居るところでプラモデルが組み立てられるかも疑問です。絶対に邪魔しにくる…新聞読んでても邪魔しにくるのに(笑)。

「可愛い」だけでは飼えないよ

「可愛いから傍に置いておきたい」では、猫を飼う動機としては不十分なんですね、残念ながら。猫や犬を飼うということは、その存在や命を尊重して、ともに生きていくという覚悟が必要です。まあ、飼いはじめはそんな覚悟が無くてもいいかもしれませんが、「僕がお世話するから!」という言葉は、昔の自分を振り返ってみてもそこには覚悟なんていうものは無かったような気がします。そもそもお父さんやお母さんも覚悟をもってお子さんを育てるのに必死なんですよ。

残念ながら、子どもは親の言うことを聞きなさいという他ありません。

隠れて飼っていても、猫は幸せには生きられません。回答者の提案のように里親を探すか、猫飼いスキルの高い保護ボランティアに相談されるのがよろしいかと思います。

将来の猫飼い候補ですね

しかし、「でも、ネコちゃんはとてもやせています。公園にもどすと死んじゃうかもしれない」というのは、将来の優秀な猫飼い候補です。こういう優しい気持ちを忘れないで欲しいものです。

世の中には、生まれてきたものの居場所がない猫たちがいっぱい居ます。

売るためにたくさん産ませて売れ残ったからと捨てられる猫も居れば、引っ越し先に連れていけないからと無責任に捨てられる猫もおり、保健所に行けば、昨今は減ってはきたものの殺処分を待つ猫たちもたくさん居ます。悲しい現実です。動物保護団体は、たくさんの猫たちを抱えて里親探しに奔走しておられます。

小学生の彼が将来、猫と出会う可能性はたくさんあります。

猫と暮らすと、楽しいことはたくさんありますし、人間よりも短いスパンでの一生を間近で感じることが出来ます。

飲む食う出すことの意味はなにか、成長・成熟とはどうなることなのか、病気とは何か、老いとは何か、死とは何か…。猫が教えてくれることはたくさんあります。

個人的には、子どもが猫や犬と暮らすことは勧めたいのです。ご両親のご理解があれば、家庭環境が許せば、是非にそうしてもらいたいものです。

私自身も子どもの時代から猫を飼っていたかったとは思いますが、我が身を振り返るに、当時の実感の環境を思うにさすがに猫を飼う余裕は無かったような…(笑)。私の母は正しかったですな。ただ、これも猫と暮らしてその一生を見届けての感想です。

相談者の彼も、お隣のケンタくんも、大人になって親になってそして猫を飼ってみれば、お母さんの言ったことを理解できると思います。良い猫飼いになることを期待します!

 

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