猫との暮らし
古くから猫さんと暮らしている猫飼いさんには全然及びませんが、猫さんとの暮らしは20年を超えました。最初のきっかけは公園で棄てられていた生後2週間程度の三兄妹を保護したところから始まりました。
当時はか弱い幼猫を棄てたにんげんに腹をたてていて、「やっかいごとを背負わされた」と思っていたのですが、日々成長していく三兄妹を見ているうちに、どんどん離れがたくなり、結局は里親探しも早々に断念して猫たちと生きていくことを決心しました。
当時の私は猫飼いスキルもほぼゼロに等しく、猫との距離感も私の独りよがりだったように思います。仔猫たちは好奇心旺盛でしたし、いろんなものを壊されたり汚されたりして腹を立てたりしましたが、そのうち、「そこに置いていた自分が悪い」と思うようになり、すっかり猫さんに飼いならされていきました。

三兄妹猫との暮らし
三兄妹は生後2週間で保護したこともあってか、私に対しては警戒心ゼロでした。眼もよく見えていないころに保護したので、私のことを親だと思っていたのかもしれません。

誤って尻尾を踏んだりしたときや、痛いところを触ったりクスリを塗ったりは怒りましたが、シャーとか言われたこともなく、次男猫は爪切り時間が長くなると噛んだり引っ掻いたりしましたし、長男猫はじゃれついてアキレス腱を甘噛みするのは閉口しましたが、基本的に噛まれたり引っ掻かれたりしたこともありません。爪を引っ込めた肉球でぽんぽんされるのは嬉しかったな…先代の三兄妹は、通院だけは揃って嫌がりましたが、私の行動になんの疑いもなかったように思います。
三兄妹との暮らしは、幼猫から仔猫、成猫への成長はなかなかにドラマティックでしたが、その後の暮らしは本当に平和でした。静かで、穏やかに、時に気まぐれに面白いことをやってくれる毎日の積み重ねで、そうしていくなかで私のなかの猫成分の純度は上がっていったように思います。

それだけにお別れはつらかった…!特に茶トラーズ兄妹の初めての看取りは私の人生のなかで最悪の経験です。今でも心の奥底では引きずっていると感じています。
ペットではなく共生者…というか神!
三兄妹と暮らしているうちに、猫たちは、「飼っているペット」ではなく「共生者」という位置づけになりました。
言葉も話せないのに要求は激しいし、こっちが言うことは分かっているくせに分からないフリをするし、お互い様とか譲り合いという精神は無いし、にんげんの同居人だったらとてもじゃないけど折り合いがつきそうにないですが、猫は家のなかに「いる」だけで圧倒的な存在感を示し、ソファで丸まっているだけでこちらの心を安心させてくれるというのは凄いことです。ウチには神棚も仏壇もありませんが、猫が居ることでやっと私の心の平穏が保たれます。ただ、存在するだけでこちらの心を満たしてくれる…「猫は家族」どころか、私にとっては「神」です。

姫ちゃんも神の領域
姫ちゃんは1歳を過ぎた成猫でウチにやってきました。
姫ちゃんは茶トラ兄妹の生まれ変わりなんじゃないかと思います。甘えん坊で声が大きいところや自己主張が強いところは長男猫そっくりですし、好奇心の薄さと運動嫌いで無精だけど愛情深いところは長女猫に似ています。そして私に対する警戒心の無さ、シャーも言わない、噛んだり引っ掻いたりしないところも三兄妹とそっくりです、病院嫌いなところも…。初日から堂々とした態度で、以前からずっとここの家のコでしたけど?みたいな感じでした。

窓際の陽に当たるところでゴロゴロしている姿は次男猫にそっくり。
無猫状態が3か月続いていた我が家に、姫ちゃんがどれほどの潤いをもたらしたことか。姫ちゃんもやっぱり私にとっては「神」なのです。まあ、神様だからワガママなんでしょうなあ…。




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