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【猫】食欲減退の1週間−高カロリー食を食いつなぐ

1 猫
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1週間、食欲がイマイチ

先週の週末あたりから、食欲がすとんと落ちてしまった次男猫。慢性腎不全を抱える19歳を超えた高齢猫でもあり、若い頃と比べると体調や気分の振れ幅は大きいです。元気ハツラツな姿を見せることもなく、立ったり座ったり歩いたりも凄ーくゆっくり。そんな生活にも慣れてしまったので、元気がある無しで調子の判断はつきにくいのですが、ゴハンを食べないというのは非常に分かりやすい体調悪化のシグナルです。

個人的には、食べたくないときは食べなくてもいいというスタイルなのですが、それもせいぜい半日が限度。食べないのが続くのは大変よろしくありません。動物医療の専門家も、食べない時間を24時間−36時間ー72時間という線引を行っています。

食欲不振と他の症状がみられる場合には,救急の症状を除き,24時間待ってみて,おさまらないならば病院に行くべきです.また症状がなくても,食欲廃絶,あるいは水をのまないというのが36時間続いたら,病院に行くべきです.また完全に食欲はなくなっていないが,食欲不振(低下)が72時間以上続くならば病院に行ってください.
とくに太った猫の場合,絶食が許されるのは36時間までということをしっかり覚えておいてください.これを過ぎると,肝臓に脂肪がたまる脂肪肝という病気になります.これは急激に起こって,全身的に衰弱し,黄疸が出ることもよくあります.これはとくに猫に起こる病気なので,人間の基準でまだいいだろうなどと考えていては危険です

出典 : 一般社団法人 日本臨床獣医学フォーラム 猫の病気 消化器系の問題太線赤字等は筆者

摂取する栄養が足りないと、筋肉までも分解してしまうので…

カリカリをなんとか食べてもらう方法

これまでの経験を踏まえ、今回もあれこれ試してみました。

「出前」方式

一番簡単なのが、ゴハンのお皿を顔の近くに持っていくという「出前」です。香りを出すために、何粒かのカリカリを割ると香りが強く出ます。普段食べているカリカリ等に、好物のオヤツ(クリスピーキッスとか…)を割って乗せてあげるのも効果的です。まあ、オヤツだけを食べるということもあり得ますが、それでもまあ口から何かしらを摂ることは重要です。

今回、これはダメでした。くんかくんか嗅いで、「要らニャいです」と拒否。うーん。

メニューチェンジ方式

いつものゴハンに食べ飽きている可能性もあるので、以前、喜んで食べていたものや、評判の良いほかのゴハンにチェンジしてみるという方式。お腹がゆるくなったり、吐いたりする可能性もあるので、全部を入れ替えるのは危険ですが、少量を与えて食べるようだと、普段のゴハンには飽きている可能性もあります。

今回、これも数粒は食べてくれたのですが、「もう結構」と言われました…

禁断の煮干しドーピング方式

次男猫は、煮干しが大好きです。普段は香り付けのためにカリカリの保管瓶等に入れているものですが、食欲を喚起するために、今回はダイレクトにカリカリに添えてみました。

煮干しや鰹節はたんぱく質も多いので、腎臓によろしくないのは重々承知しておりますが、それでも全く食べないよりは食べた方が良いと思います。そもそも、過剰なたんぱく質は腎不全にはNGですが、たんぱく質そのものは猫にとって必要不可欠な栄養素なので。

ただ、今回はニオイを嗅いで、そのままパス…

うーん、今回は重症です!

食欲不振の原因を診察

このあたりで、今回は通院して診察してもらいました。

人間も、ちょっと微熱があったり、胃が荒れてたりするだけで食欲に影響がありますもんね。貧血が悪化している可能性もあったので…。

診察の結果、目つきや佇まい、心拍や呼吸を含めて全身症状としては悪くなく、貧血も悪化していないし、脱水もひどくはなく、口内炎も無さそうだし、荒れた天気の影響で単に食欲が落ちてるだけでは?という医師の診立て。

結構な頻度で診察してもらっていて、調子が良い時も悪い時も知ってくれている先生の診立てなので、とりあえずホッとしました。今回は、発熱や嘔吐、下痢も無かったのも助かりました。10日ほど前に、起き抜けにゲッコゲッコする日が続いたので、胃炎とか胃酸過多という胃腸の不調もあったのかもしれません。

高カロリー食で栄養補給

カリカリを食べる量が減ってきているときから、総合栄養食ちゅ~るで栄養を補完していたのですが、カリカリを食べないとなると、さすがに朝晩のちゅ~るだけでは足りないので、以前から次男猫に実績のあるメルミルの介護期用高カロリーペーストを主食にチェンジ。総合栄養食ちゅ~るよりも味が濃いらしく、次男猫のお気に入り。エナジーちゅ~るよりもカロリーは高く、ありがたいことに総合栄養食腎臓に配慮したレシピです。ペーストであれば、食べ残しがあってもお湯で緩めてシリンジで与えることも容易です。

食欲が著しく減退してから1週間ほどが経ちましたが、ここへきてようやくカリカリを噛む音が聞こえてくるようになりました。1日のカロリーの多くをメルミルで摂っていることもあってか、十分な量ではありませんが、とりあえず体調は良くなってきているようです。

食欲にはムラがある 高齢猫はなおさら

今さらながらに、猫の食欲にはムラがあるということを思い知らされました。高齢猫や腎不全猫はなおさらその傾向が強まります。昨日喜んで食べたものを今日は嫌がるということも多々。地味にトライ&エラーを繰り返すしか無さそうです。

ただ、24時間以上の絶食は危険ということ、それを避けるために、フードのバリエーションをある程度確保しておくこと、強制給餌用のシリンジやフードは用意しておくことは大事だと思います。

何より、食べなくなると水も飲まなくなることが多いように思います。食べないこと以上に、脱水は危険です。特に腎臓が弱っている猫ちゃんに脱水は命に関わります。これから暑い時期になってくるとゴハン以上に十分な飲水量を確保することに注意することが必要ですね。そもそも、脱水すると食欲が著しく落ちますので、脱水が改善されると食欲も回復してくることが多いです。

人間も猫ちゃんも熱中症や脱水には注意ですぞ。

 

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