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【猫】ラプロスは最初の副作用は怖いが魅力ある薬

1 猫
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検索キーワード「ラプロス 副作用」

弊ブログには、猫の腎不全用の薬、「ラプロス」を検索されておられる方が多いのです。

我が家の次男猫には、ラプロスを昨年の11月から投与を始めています。

慢性腎不全の進行とともに、18歳になった5月の誕生日を過ぎたあたりから、次男猫の元気が消失し、食欲減退脱水便秘と日に日に弱っていっていました。とにかく引きこもって動かない…それまでは、毎日のフォルテコールと通院による皮下輸液でなんとか維持できていたのですが、輸液による反応も無くなり、とにかく食べないことで体重も減少し続ける状態でした。

この頃、実は、かなり行き詰まってたのですが、同じく腎不全で同世代の愛猫をもつ猫友さんから、「食欲向上や便秘にはラプロスがいいよ」と聞き、藁にもすがる思いで我が家でも使ってみようと思って投与を始めました。

ラプロス、激しい消化器症状の副作用

ただ、11月に投与開始し始めて4日目にして投薬を中止しました…便がゆるくなってから下痢へと移行、食欲廃絶に嘔吐という胃腸炎を発症しました。

  • 1日目 : 特に変わりなし。ただ、前日に続いてウンチ。少し柔らかい。
  • 2日目 : 少し元気かもしれない。ただ食欲が落ちてきた。今日も柔らかいウンチ。
  • 3日目 : 食欲廃絶。複数回の柔らかいウンチ。投薬量をさらに半分に減らす。
  • 4日目 : 食欲廃絶。強制給餌するも嘔吐。複数回の粘状下痢。

→ 投薬中止

便秘が改善される…というのもラプロスに期待した効果(副作用?)だったのですが、まさかゲル状の下痢になるとは思わなかったです…下痢と嘔吐で脱水しきってしまって、以前にも増してグッタリする結果となったため、この時は早々に投薬を中止しました。ちょっとシャレにならない副反応でした…というのも、ウチの三兄妹猫は基本的にお腹は丈夫で、滅多にお腹を下さないのに、ゲル便が続くと流石にビビりました。

ラプロス 副作用」「ラプロス 下痢」「ラプロス 嘔吐」等のキーワードで検索されている方が多いので、我が家以外でも、それなりの確率で胃腸系に副作用が出る猫ちゃんがいらっしゃるようですね…

一ヶ月後、再開すると副作用なし

老猫になると崩した体調を戻すのにも時間がかかり…ようやく胃腸炎も癒えてきたところで、超少容量から投与を再開しました。老猫の胃腸炎は場合によっては命取りになるので、1日1回、朝だけ与えて様子を見るという日を数日続けましたが、幸いなことに副作用は出ず、数日で徐々に良い傾向が出てきました。

  • 摂食量および飲水量の増加
  • 活動量も増加
  • 便秘がやや解消傾向

ラプロスの効果が出るには2ヶ月程度かかるとされています。腎機能の悪化に効果が出るにはそれくらいの期間が必要なのかもしれませんが、投与して早々にこうした良い兆候(副作用とか副反応とかいう…)が出たのは嬉しかったです。

次男猫の場合、それまで飲ませはじめた薬やサプリで激しい副作用を出したことは無かったので、投薬について軽く考えてしまっていましたが、身体に合う・合わないというのはあるようです。薬に激しい反応が出やすい猫ちゃんには要注意です。

人間用の薬でも副作用に注意書きあり

「ラプロス」は、その主成分名はベラプロストナトリウムで、血管を拡張したり、血液を固まりにくくすることによって血液の流れを良くすることを目的とした薬。もともとは人間用の肺高血圧症に用いられます(商品名「ドルナー」など)。このベラプロストナトリウムの副作用としては、消化器系症状が挙げられています。

顔が赤くほてったり、頭痛や動悸を起こすことがあります。これは、この薬の血管拡張作用にもとづくものです。下痢や腹痛、吐き気など消化器症状も比較的多くみられます。つらいときは早めに受診して医師と相談しましょう。

引用  お薬110番 ベラブロストナトリウム   ※ 太字等は筆者

頭痛や動悸については、猫はさすがに教えてくれないので分かりませんが…初めてラプロスを投与する際には、身体が慣れるまでは、胃腸のお薬等もあわせた方が良いかもしれません。この辺りは獣医師先生とご相談ください。特に初期の副作用として軟便は多いようですので、ご注意を…

ステージ4で効果が無いわけではない

我が家の次男猫、血液検査のCre値ではステージ3と4を行ったり来たり。(検査をするのは大抵具合が悪いときなのでステージ4のことが多い)

出典 : 治療に関するIRIS(国際獣医腎臓病研究グループ)からの提言〈 2019年度版 〉

ラプロスはステージ1や4については効果は不明としていますが、共立製薬さんのWebサイトを見ると、効果がないわけではなく、臨床試験でステージ4の猫は含まれていなかっただけで、ステージ4の猫でも効果は期待できる、とのこと。ただ、腎組織(ネフロン)の保護や維持のためには、早めにしたほうが良いとの見解です。

Q5. 使用制限に、「IRISステージ4については有効性は確認されていない」とありますが、何か悪影響が出るのでしょうか?
A5. 今回の臨床試験においてはプラセボを対照とする二重盲検試験であったことから、ステージ4の猫の入症がありませんでした。そのため投与データが揃わずにそのような使用制限が記載されており、明確に「悪影響が出るから」という意味ではなく「投与データがない」という解釈になります。実際、ステージ4においても有効性は期待できますが、BPSの薬理作用は、ネフロンの消失抑制・残存ネフロンの機能維持となるため、より早期からの使用が適していると考えております。

出典 : 共立製薬 獣医師用サイト より (太字赤字は筆者)

確かに、次男猫のようなネフロンの残り10%の状態で投薬するよりも、30%残ってる時のほうが効果が期待できるよなあ…。

こうした経緯を経て、もう5ヶ月になるわけですが、投与前に比べると明らかに全身の状態は改善しています。自分でゴハンを食べることが増えた(食欲改善)し、飲む水の量も増えました。ウンチも以前は3日おきだったのが、最近ではほぼ毎日出るようになっています。そりゃ、若いころのように元気ハツラツではありませんが…ジリ貧だったころに比べれば、断然調子が良いのです。

慢性腎不全でジリ貧状態の猫ちゃんに困っている方は、「ラプロス」は、ちょっと長い目でお試しいただく価値はあると思います。ただ、最初に出る可能性のある初期の副作用にはくれぐれもご注意ください。

ラプロスに関連する検索キーワード

その他、ラプロスに関する検索キーワードに対する私の回答・情報は、以下のようになります。(現時点におけるあくまで一飼い主の個人的な意見等であり、全ての猫ちゃんたちに共通するものではありませんので、ご承知おきください)

  • 効果:それぞれの猫ちゃんにもよりますが、我が家の次男猫に限って言えば、効果あり。特に食欲や便通などQOLに関するところで効果大。
  • 費用:病院で処方してもらうと1ヶ月で1万円程度の費用になると思います。詳しくはかかりつけ医にお尋ねください。
  • 通販:ラプロスを、アマゾンや楽天などで通信販売しているところは私の知る限りありません。人間用の「ドルナー」など、ベラプロストナトリウムを個人輸入で海外から購入することは可能(ジェネリックだとそれなりに安い)ですが、そこは自己責任でお願いします。

ただ、ラプロスに懐疑的な獣医師先生もいらっしゃるようです。費用対効果の面で「効かない」という判断なのかもしれませんし、腎臓の数値改善が見られにくいという評価なのかもしれません。私としても腎臓の数値維持や改善に寄与したかと言われるとビミョーです…ただ、食欲・便通・元気度が改善したのは、腎臓病の猫飼いにとっては何よりの効果でした。

腎臓病を患う猫ちゃんの悩める飼い主さんに、これらの情報が少しでもお役に立てば幸いです。

逆流性食道炎などで胃や食道の粘膜が荒れている猫ちゃんにもガスターは効きます。

目安として、体重1kgあたり0.5〜1.0mgを1日1〜2回、経口投与。体重4キロなら2〜4mgですのでガスター10(10mg)なら1/4〜1/3錠といったところでしょうか。吐くと胃液で粘膜が荒れますからね…

 

コメント

  1. Трансфер в Шерегеш より:

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