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【猫】腎不全持ちの高齢猫、胃腸炎との闘い

1 猫
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腎不全の高齢猫、胃腸炎に苦戦

我が家の18歳の高齢猫。三兄妹として仲良く暮らしてきましたが、兄妹が今年の1月に亡くなり、独りになって気落ちしたのか、それまでに一度もしなかったような病気になることが増えました。

【猫】老猫、腎不全、腎性貧血そして胃腸炎
老猫、腎不全、腎性貧血そして胃腸炎。進行性の腎不全よりも、喫緊の課題は頻発する下痢への対応です。3日も食欲が廃絶しているため、年齢と持病を考えるとかなり厳しいかも…下僕は出来るかぎりの身の回りの世話をしつつ、猫さんの力を信じるしかない

11月に入って、気温や気圧の変動が激しくなった中旬、突然に食欲がなくなりました。最初は、鼻先にカリカリを差し出すとポリポリと食べ、気が向いたら自分で水を飲みに行ったりしていましたが、途中から大好物のオヤツからも顔を背け、食欲廃絶のまま、ひどい下痢と嘔吐が続く事態になりました。今回の胃腸炎との闘いは、看取りも覚悟するほど苦戦しました。

高齢猫に胃腸炎が疑われる場合のご参考になれば幸いです。

病状の経緯(約10日間の時系列)

11月10日
  • 気温がぐっと下がったせいか、夜から朝にかけてカリカリを食べていない。その後もほとんど何も食べない…夜に通院して300mlを輸液してもらう。食欲不振についても話すが、食欲不振と元気消失のみなので、次回の通院時に血液検査を検討することにする。
11月11日
  • 輸液した翌日には食欲が戻ることが多いが、この朝もゴハン場のカリカリは減っていない。うろうろと歩き回るが、いつもと違うところで寝ていることが増えた。寝ているところに、鼻先にカリカリを持っていくと、少しは食べる。この「出前」で回数を増やして食べてもらうことにする。
11月12日
  • 尿量が多く、脱水が加速しているため、シリンジでの強制給水も行う。ただ、頑張って飲ませても合計で150mlくらいかな…昨日からの「出前」で何とかカリカリは食べているものの、ちゅーるを完食できず半分くらいを残す
11月13日
  • 食欲は回復せず。最後の砦であるクリスピーキッスも食べない…止む無く、高カロリー食や猫用ミルクなどの強制給餌を開始する。強制給餌、ウチの猫は輸液よりも嫌いなようで、この時ばかりはかなり拒否する。小まめに10mlずつをシリンジで給水する。夜になって病院で300mlを輸液。自宅用輸液セットを追加で購入。
11月14日
  • 給餌のゴハンのせいか、ウンチが緩い。腎不全の発症から便秘が強くなっているため、排便しやすいかもなどと思っていると夜になって下痢状になってくる。下痢をするくらいなら便秘の方がまだいい…と悲しくなる。下痢は水分が大量に出ていってしまうので、脱水が加速しちゃう…
11月15日
  • 水を飲ませると吐いてしまい、強制給餌をすると下痢をしてしまう。口から無理やり入れたものよりも出ていく量の方が多い。水分は輸液で、と割り切り強制給水は中止。栄養をどう摂らせるかは悩む。通院の上、吐き気止めと下痢止めの注射と輸液を行う。
11月16日
  • 下痢は止まらず、一日に何度もトイレに行く。見ていて非常につらい。午後になって安定してきたので、試しに猫ミルクをシリンジで与えると吐いてします。余計なことをするんじゃなかった…口からモノを入れるのを断念。今日も通院して吐き気止めと下痢止めの注射と輸液を行う。
  • 獣医師に高齢で腎不全の猫が胃腸障害が起こした場合の予後を聞くと、あまりいい回答をしてくれず落ち込む。
11月17日
  • ここ三日、ゴハン場に出すカリカリは一粒も減らないまま捨てている。水も飲んでおらず、かろうじて輸液で水分が体内に入っているのみ。食べさせなくなってせいか、吐かなくなったものの下痢止めは効いていない。通院時にキャリーバッグの中で粗相をすることが続いており、通院ストレスも大きいと判断。この日は、通院して下痢止めと輸液してもらったあと、獣医師に「今後は自宅で輸液を行い、通院は休止する。飲む食べるは自由意志に任せる」と宣言。獣医師も同意。ちょっと獣医師もスタッフさんも、そして私も諦めちゃってた瞬間です。会計時、いつもなら世間話する病院スタッフさんも伏し目がちに…申し訳ない。
11月18日
  • この日から、朝晩と自宅で輸液。猫はほとんどの時間、ソファで丸くなって寝ている。輸液しているせいか、尿意はあるようで時々、起きてはオシッコをする。トイレに行く手前で粗相をすることも多々で尿量は多い。下痢も、回数は減ったが継続。「餓死はツライらしいけどなあ」と思いながらめそめそする。撫でて語りかけて過ごす。
11月19日
  • 朝起きると、ゴハン場のカリカリがちょっと減っている。夜の間にちょっと食べたのか、それともお皿を置いた時に乱れたのか…食べたとしたら何日ぶりの固形物だろう。夜になってやわらかいウンチをした。ちゅーるみたいなウンチだけど下痢じゃない。あれれ。
11月20日
  • 朝のゴハン皿チェックは日課。明らかにカリカリを食べた形跡がある。あれれー。クリスピーキッスを鼻先に出すと、ふがふが言いながら完食。あれれ!そのままゴハン皿に連れて行くと、ニオイを嗅いでしばらく考えた後、ポリポリと食べる!!食欲が戻ってきたかもしれない。ウンチも固まりになってきている。もはやちゅーる状ではない!
11月21日
  • ついにウンチが固形で排出。また、1回あたりのゴハンの量は少ないながらも、むくりと起き上がってはゴハン皿に自分で歩いていって、ニオイを嗅いでしばらく考えこんだあと、カリカリを食べるように。また、水場で自分で水をちょっと舐めるようにもなった。

その後の経過

具合が悪いな…となってから10日あまり。急激に症状は悪化し、飲めず食えずの状態に。強制給餌に強制給水するも、胃腸が拒否して排出してしまうため、それも諦めて、ほぼ丸三日飲まず食わずに。しかし、これで胃腸が休まったのか、徐々に回復してくれました。
この10日は飼い主にとって本当にツラいものでした。何をやっても裏目にでてしまう…このまま最悪の事態を迎えてしまうのではないかという恐怖感との闘いでした。
私のかかりつけ医(人間向けの医師です!)がよく言うには、体力が落ちている時や風邪を引いた時は、無理に食べずに胃腸を休ませることで身体が休まり、免疫力もあがるということ。彼の口癖は、「人間、水さえ飲んでれば何日か食べなくたって死なないですよ、そもそも日頃が食べすぎなんですよ」です。
また、ネットで高齢猫のお世話をした先人の記事の中に、「動物は死ぬときは身体を空っぽにして枯れて死のうとする」というのも読みました。今は元気になってバクバク食べていることを思えば、ウチの猫は死を覚悟していたわけではないようですが、食べたくないということは身体が受け付けない状態だったのかもしれません。
「悲しい事態になっても猫の自由意志に従う」という苦渋の決断でしたが、その後の経過を見る限り、今回はそれが正解だったように思います。
今回、知り得たのは、「猫は三日四日食べなくても死なない」ということです。寝てばかりでエネルギーをあまり使わなかったというのもありますが、これからは多少食べなくても、食べたくないなら食べたくなるまで待つことにします。
ただし、その絶食絶飲でも、水分補給は不可欠投入です。水を飲ませても吐いてしまう状態では、輸液で体内の水分を補ってやる必要があります。そのためにも、自宅で輸液を出来るようにしておくことをおススメします。
※ 自宅でとはいえ、輸液は医療行為にあたります。獣医師のご指導のもと、適切に行ってください。また、獣医さんによっては自宅輸液に否定的な方もいらっしゃいますので、その点はご了承ください。

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