大臣が経済団体にテレワーク徹底を要請
テレワークを嫌うのはどっちかというと会社側だと思うので、経団連や日本商工会議所、経済同友会という3団体に所属する企業はひょっとしたらテレワークが増えるかもしれません(笑)。
大臣からの要請とあらば、経済団体としては「お、おう」と言うしか無い気がしますが、これらの団体には製造業もあれば小売業もあり、全社リモートというのは無理ですね。リモート可能な部署と不可な部署があれば、社内がギクシャクするという話もよく聞きますし。
むしろ国会のほうがリモートしやすいんじゃないですかねー。あれこれ法律の壁はあるとしても。
テレワーク完結が出来ない理由
以前、製品を海外から輸入して、国内の製造業向けにその製品を販売する企業で仕事をしたことがあるのですが、いかんせん私自身が製造業関連の仕事をしていなかった(自分でも意外)ため、カルチャーショックを少なからず受けました。
日本の製造業(特に工場さん)相手に仕事をしていると、なかなかテレワークで完結できない仕事が多いのです。
- 注文はFAXでくるし、返信要求もFAX
- クライアント型アプリの独自EDI
- 郵便で届く注文書と指定の伝票
- お客様指定の伝票を、納入品に同梱
- お客様指定の伝票に、納入側が指定項目を手書きで追記
- お客様指定の伝票に、角印を押印(薄いと怒られる)
- お客様指定の伝票に、担当者印を押印
- 納品時の宅配送り状を、出荷日に相手先に事前にFAX
- 請求書は、お客様指定のフォーマット(EDI等)で作成
- 支払い方法が手形(涙
こうやって書き出してみると、FAXと紙の現物、ハンコが大きな障害だなー。
これらが、お客さん企業ごとに違ったりします。また、同じお客さん企業でも工場が違うと伝票の仕様が違ったりするので、よく分からないルールだったりしますが、「伝票に不備があると検収できない(つまりこちらの売上として認めない)」と脅される(笑)ので、納入業者としては守らざるを得ないところがありました。
工場等の現場はリモートに馴染まない
お客様企業が、というより納入先が工場だったりすると、製品をお使いになる方もリモートじゃないので、「ウチはリモートワークですんで貴社ご指定の伝票には対応できません」とはとてもじゃないけど言えません。ウチらは業者なんで…
FAXを複合機経由でメール転送したり、可能な限りのリモートデスクトップ作業で、一定のリモートワークが出来る環境は整えましたが、伝票・印鑑が必要なお客様向けには、リモートで完結させることは無理でした。「現物」を処理する必要がある現場では難しいですね。
現地で作業する人を決めて、その他の人たちは可能な限りリモートにする、というのが現実かと思います。
逆に会議や書類作り・資料作りがメインの仕事の方たちは、リモートワークに親和性がありますね。
行政の印鑑廃止は大きな一歩
銀行への届け出印や実印の印鑑証明というのは、ある種の本人確認的な意味がある(アナログなトークンみたいなもん?)ので、照合というプロセスを経るのであれば、十分に意味があると思います。企業の丸印(代表者印)も、その団体において一定のプロセスを経て承認されたというお約束になるので、こちらも印鑑としての機能を果たしているでしょう。
ただ、あの「認印」というのはよく分かりません(笑)。お役所の書類でも「スタンプ印不可」というのももっと良く分かりません。
個人的にはフルネームのシャチハタ印を持っていますが、いわゆる普通のハンコの認印よりも本人の確認がとりやすいと思いますがね…認印なんて100円ショップでいくらでも売っていますので。見たこともない認印を押した書類を見せられて「ほら、あなた押印したでしょ?」と言われても困っちゃうもんなー。
こういうスタンプ印もオリジナリティがあって、むしろ本人確認が取れていいと思うのですが、会社で使ってもいいのかな(笑)
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