ちょうど、去年の今頃、愛猫の足腰が立たなくなってしまいました。その後1か月にわたり介護のお世話をしましたが、残念ながら彼女は虹の橋を渡ってしまいます。
愛猫の看取りを経験された方は誰しもそうだと思いますが、ホッとする自分も居れば、もっとああしてあげれば良かったと思うことも多々あります。
今、愛猫の介護に一生懸命な方、またはいつかくる介護のことを考えている方のご参考になればと思います。
足腰が立たなくなった長女猫
年齢のせいか、歩く姿がぎくしゃくするのが目立っていましたが、ある時、トイレでよろけて倒れてしまうところを見てしまいました。寝ぼけてるのかと思い、立たせてみましたが、そのまままたよろけて倒れてしまいます。トイレから出してあげて立たせようとしましたが、そのままへたり込んでしまってやはり自力では立てない様子。
彼女は慢性腎臓病で点滴治療をしていたこともあり、すぐさま病院で診てもらったのですが、「抱き上げて地面に下したときの足の動きをみると神経系の病気ではなさそうだが、原因は分からない」とのこと。痛みの感覚もあるようだし、足先が冷え切っているわけでもないのですが、立たせてもへなへなと倒れこむ姿はあまりにも可哀そうでした。
立てないと日常生活が送れない
- 高いところは落ちる可能性があるため低いところに居場所を作る
- ペットシーツを敷いて、清潔さを保つ
- 飲水やゴハンの方法を考える
ウチの娘猫も、ソファや本棚の上など、ちょっとでも高いところを好んでいましたが、上れたとしても落下するリスクを考え、眼の届く範囲のところに、ビニールシートを敷き、畳んだバスタオルの上にペットシーツを何枚も広げて当面の寝場所としました。
病床に常駐する兄二人。保温に役立ちます。
給水や強制給餌のこと
体重2キロという小さな健康な猫でも1日あたり118mlの水分摂取が必要です。ウチの娘猫の場合は腎不全で多尿なので、これよりももっと多くの水分が必要です。ただ、1日に100mlの水分をシリンジで摂らせるのはホントに大変です。日々の通院もしくは自宅での輸液をご検討ください。
食欲があるようなら、ゴハンのお皿を寝床に持っていって食べてもらう「出前」でたくさん食べさせてあげてください。ウェットなら水分も摂れます。ただ、この「出前」方式だけで必要なカロリーを摂らせるのもこれまた大変です。皮下輸液で栄養は入れられないので、栄養分は自力で摂食する以外に強制給餌が出来るようにご準備を進めてください。
私は動物病院に頼んで、給餌用に何種類ものサイズのシリンジを分けて貰いました。給餌、給水など用途によって使い分けると良いと思います。ただ、シリンジによっては力が必要なものもあり、女性には容量の大きなものは片手で扱うのは難しいので、小さめのもので何度かに分けるなどの対応が必要です。少量の水なら、スポイトなどでも可能です。
また、給餌を急ぐとドバっと口内に流動食をぶちまけてしまい、下手するとそれが食道ではなく気管支などに入ってしまって誤嚥性肺炎を起こしてしまうので、落ち着いて時間のある時に行いましょう。一度にたくさん給餌するのも危険です。吐いてしまうと、食べた分のみならず水分も体外に出ていってしまいます…猫さんの機嫌を取りながら、ほんの少しずつ…が基本です!
オムツで部屋は汚れなくなりましたが…

寝床のペットシーツは厚手のもの一択
他に注意してあげたいこと
寝返りをうつにも難しくなります。在宅時にはちょいちょいと身体の向きを変えたりする必要があります。寝たきりになって床ずれが出来てしまうと、猫は痛いし下僕は消毒などの手間が増えるし良いことは何一つ無いので、大きめのクッションなど柔らかめの寝床にしてあげてください。
意外にフローリングの床からは冷気が上がってきます。フローリング等の床と猫の寝床の間に断熱効果のあるものを挟んで、猫の寝床が冷えないようにしてあげてください。我が家の場合は、こたつの下に敷く用の断熱シートを畳んで敷いていました。これでバスタオルや毛布などの保温効果がさらに上がります。ウチは寝たきりになってからも兄二人が猫団子で温めてましたけど。
猫は体調がすぐれないと、暗い部屋等に引きこもりがちになりますが、できれば飼い主の目の届くところで静養してもらってください。我が家の場合は目が合うところにいて貰いました。トイレに行きたいときなどはサポートできるかもしれませんし、体調が急変した時にもすぐに対応できます。
立てたりするようにまで回復!


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