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【Biz】不機嫌ハラスメント、フキハラ!

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不機嫌ハラスメント(フキハラ)なる言葉

セクハラ、パワハラ等々、○○ハラスメントという言葉がたくさん生まれてきて、昨今ではキメハラなどとちょっとよく分からない言葉もあったりしますが、この不機嫌ハラスメントという言葉はなかなかに納得したというか、誰しも多かれ少なかれご経験があるのではないでしょうか。

ご夫婦やご家族という近しい関係では多少なりともありそうな気がしますが、これを職場でやられるとたまったものではないのです(笑)。

不機嫌ってホントに空気が悪くなりますからねえ…

  • あからさまな無視をする
  • 仏頂面で黙っている
  • 質問しても答えない
  • 説明や会話を拒む
  • 大きなため息をつく

こういう態度で相手を委縮させて罪悪感を抱かせますが、その目的は、自分の思うような行動をとってくれるよう相手方をコントロールすることです。

私の経験では、組織の上の方に居る方、なんらかの責任あるポジションの方に多く、中小企業のトップにもかなりの割合で存在します。共通点としては、人当たりもソフトで外面が良い人が多いです。それだけに、この不機嫌オーラは周囲に効くのです。良いピッチャーは剛速球と変化球を使い分けますよね。自分の不機嫌オーラの効果を相手をみて意識して使うところが非常に鬱陶しいのです。

フキハラはモラハラの派生形

モラルハラスメント(モラハラ)という言葉があり、言葉や態度によって被害者を傷めつけていくことを指しますが、不機嫌な態度によって相手を虐げていくという点においては、フキハラはモラハラの一部だと思うのです。

加害者は自分のしていることを周りにも、相手にも気づかれないようにして、巧みに被害者を傷つけていく。その結果、被害者は、肉体的にも精神的にもかなり苦しんでいるのにその苦しみの原因がわからず、時には随分時間がたってからようやく自分がモラルハラスメントを受けていた事に気づく。 モラルハラスメント(モラハラ) Wikipediaより

明らかな暴力行為や恫喝行為ではないため、周囲からも分かりにくいし、場合によっては加害者本人も自覚がない場合もあるかもしれません。社内の誰かに相談しても「○○さん(加害者)に限ってそんなことないでしょ」と言われたりするかもしれませんが、関係が濃い人たちの間では「○○さんあるある」と認識されていたります。

フキハラの主は他責思考が強い

「全てにおいて、上手くいかないのは自分以外のせい」というのが他責思考ですが、その本質としては「上手くいかないのは自分以外の何か/誰かのせい。自分は悪くない」という自己正当化です。問題が起きた時に、自分以外の何かを責めたりするか、自分に何か問題があったのではないかと考えるか…フキハラやモラハラの加害者は圧倒的に前者の考えが強いのです。しかも病的に。

病的な他責思考は、あまりに強すぎる自己肯定感の高さ、誇大的な自我がもたらすものですが、それを維持するためには自分以外のものを虐げて達成しようとします。誰しもが多少なりとも持つ部分ではありますが、社会常識や通念から逸脱したレベルになったものは、自己愛性パーソナリティ障害という病気に分類されます。逸脱のレベルが高いものは、病的ではなくて病気です。

世の中、びっくりするくらい自己肯定感の強い人、居ますからね…

一概に他責思考が全てにおいて悪いわけではないと思います。上っ面なセミナーとかでは自責思考万歳なストーリーだったりもするのですが、例えばコロナ禍で経営が厳しい会社さんなんかは自責思考で解決できることは少ないと思いますし、全てを自責思考で完結させようとするのは無理があります。自責思考を持つことは重要ですが、バランスだと思いますね。

他者のOUTPUTが悪いのは

個人的には、ある時から「OUTPUTが悪いのはINPUTが悪い」と思うようにしています。システムでもそうですが、INPUTのソース品質が悪いとOUTPUTの出来も悪いものです。

誰かに頼んだ資料とかシステムの出来が悪いのは、こちら側の依頼の仕方やコミュニケーションが悪かった可能性が高いと考えて次の手を打った方が改善のスピードも質も高いのです。(なかには相手方のスキルや能力の問題があるケースもありますが)

「今日の夕飯は、カレーな気分だったのに焼き魚が出てきた」ということで不機嫌になるのは、そもそもカレーを食べたいというINPUTをすれば良かっただけのことなのですが、自尊心が過剰に高い人や、相手方がこちらに十分な注意を払うことを求めている一部の人においては、「それぐらいい言わなくても分かって欲しい」という意識が病的に強いのです。それが成されないことで、相手方に対して不機嫌な態度をとることで「行動を改めろ」と促しているのです。

ぶっちゃけ、知ったことかと言いたくなります。

誰にでも多少なりともあるかもしれない部分です。何度も言いますが、私にだってそういうところはありますし、態度に出ているかもしれません。しかし、それが病的になると相手方を追い詰め、委縮させ、場合によっては人間関係を決定的に壊してしまうことも十分にあるということです。

私自身、そういう関係にあった人とは二度と関わりあいたくないですもん。

指摘するのは危険

ただ、フキハラを含むモラハラをするタイプの人は、強すぎる自尊心を持つのと同時に、強い劣等感を持っていることが多く、その劣等感を払拭する自己肯定感のために他人をディスる必要があるのです。その劣等感を覆い隠すために、外面を良くするための各種の粉飾を行っていますが(笑)、精神的には非常に脆い面を持ち合わせています。

なので、面と向かって欠点を指摘されるとほぼ間違いなく激昂します

自分が攻撃されたと思うわけですし、自我が攻撃されたら自己肯定感を維持するためには、相手を徹底的に否定するために強く反撃します。また、そのことを根に持っていつまでも敵視するようになります(笑)。

職場でこういう上司や同僚にあたったら、なるべく距離を取って関わり合いになることを避けるしかないかなあ…組織的にはそれなりの評価を受けているケースが多いですし。ただ部下の離職率が高いとか部署のパフォーマンスが下がるなどが起きていることも少なくないのですが。

夫婦や家族の場合は、相手の自尊心を傷つけないように話し合うしかないんだろうなあ…離婚もこれが理由のケースって結構コレが多いような気がします。

自己愛性パーソナリティ障害の方は自分では病的という意識を持つことがほぼ無いため、まず病院に行くことはありませんので、治療のチャンスも相当に少ないと思います。ただ、多少なりとも自覚があると行動も変わるし、人間関係も改善するんですけどねえ…

ちなみに、以下の写真は我が家の不機嫌ハラスメントの風景です。

(煮干しをトッピングしてって言ってるのに…)

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