食欲がなかなか戻らない
毎日の自宅輸液と各種の薬やサプリを使って体調はそこそこ安定していても、ここのところ、どうに食欲がイマイチな次男猫。年末に比べて体重も少々落としています。
最近はカリカリを完食することもほぼ無く、しょっちゅうゴハンを捨てています。体重からすると、カロリーベースではギリギリか、少し足りないくらい。
もう少し、自発的にゴハンを食べる、水を飲むという行為をやってもらいたいところです。
しかしながら、どうにも腎臓サポート食は気が進まないようで、食べないとどうしても水も飲んでくれなくなるので、ジリ貧感が拭えません。
煮干しをカリカリにトッピングをすると、煮干しを中心に多少は食べますが、煮干しは高タンパクの高ミネラルという、腎不全猫にとっては本当によろしくない食材なのです。
次男猫の好きな煮干しやマグロとかは、尿毒素を多く作り出すだけでなく、リンも増やしてしまいます。美味しいのは分かるんだけどね…。
食が進まなかったり元気が無いのは、機能が十分でない腎臓による濾過が不十分な血液が影響しているのでしょう。
継続してきたBUN対策
我が家で投与を継続しているネフガードは尿毒素の吸着目的ですし、プレバイオティクスのカリナール2も腸内で尿毒素を減らすことを目的としたサプリです。
尿毒素の吸着を目的とした医薬品のマイメジンに比べてネフガードは吸着能力がやや劣るような気がします(飼い主個人の感想です)。微妙にマイメジンを服用していた時の方が元気だったような…ただ、マイメジンはその効き目とひどい便秘の兼ね合いが本当に難しいところ。
カリナール2は、尿毒素に対しての現時点での効果は分かりませんが、指定量を投与するようになってからは便通に関してはかなりの改善がありました。
腸管内で吸着された尿毒素は糞で排出されるため、ウンチが出ないと効果がありませんが、コンスタントにウンチがでるネフガード+カリナール2のコンビはなかなか良いんじゃないかと思います。
しかしながら、我が家の薬・サプリのポートフォリオでは、リンの低減を目的としたものはありませんでした。
そもそもリンが高いと腎不全の進行を早めてしまうので、排出を促した方が良いのは間違いありません。
これまでの尿毒素対策に併せて、リンの吸着+排出を追加して、現状のイマイチな状況を打開すべく、新たなサプリを今週から投入しました。
色々考えてレンジアレンに決定
リンの吸着サプリとして有名なカリナール1か、レンジアレンかを悩んだのですが、比較的効果が強そうであるこということと、レンジアレンに含まれる鉄成分が貧血にも効果があるかもという論文がありました。
クエン酸第二鉄水和物の長期投与は,透析患者においてエリスロポエチンの投与量を 25%まで減量したことが報告されている。このことから鉄製剤は CKD 患者の貧血にも有効であると思われる。
リンの吸着を目的としたもののなかでは、鉄製剤の方が新しいということと、腎性貧血の助けになることを期待してレンジアレンを選択しました。
基本的に食餌に混ぜるもの
レンジアレンは、ゴハンに混ぜることで、ゴハンに含まれるリンを吸着し、また腸管内でもリンを吸着するとされています。
しかし、ゴハンに混ぜた場合、ゴハンを完食してくれないと十分な量を摂ることができません。我が家のようにちょいちょいつまんで食べる猫には難しいです。
食事に混ぜる以外の方法としては、食事の都度、食事の前後に直接与えるというのが基本のようですので、我が家の場合は、ちょいちょい食べたその後に、水に混ぜたものを補水ついでにシリンジで飲ませるのが投与量を確保するためにもいい方法だと思います。
【追記】当初は、カプセルに詰めて与えることを想定していましたが、やはり食中(フードに混ぜるなど)が一番望ましいようです。よって、我が家では、煮干し(!)や腎臓療養食以外のフードを食べた後などに、水に混ぜたものをシリンジで与える方式に変更します。
ウンチが黒い!
マイメジンやネフガードなど炭の吸着剤を投与すると、ウンチは黒くなります。
しかし、レンジアレン投与開始翌日に出てきたウンチは、これまで以上に
漆黒…!
これまでの活性炭とはまた違う黒さ。まさに漆黒のウンチでした。
現物写真をお見せできないのが残念です
マイメジンやネフガードは与える前から真っ黒(活性炭ですから)ですし、ある程度は黒いウンチには慣れていたのですが、レンジアレンの与える前のやや褐色からはイメージできないほどに真っ黒でした。(初めての方、ビックリなさらないでくださいね…)
ただ、水分はいい感じでした。レンジアレンに入っているデンプンが良い働きをしているのかもしれません。
いいウンチが出ると気分がアガるというのは、腎不全猫の飼い主には共感していただけるのではないかと…。
投与開始早々に効き目?
レンジアレンを与え始めて3日程度経ちましたが、今朝は久々に夜間の置きゴハンをほぼ完食するという嬉しいことがありました。
また、以前よりもよく鳴く、よくウロウロする、よく立っているなどと活動性向上の兆しがあります。顔つきも、どよーんとした顔でなく、ややシュッとしてきているような気がしないでもないのです。
リンの吸着というか、血中のリン低減が、どれほどの時間軸で行われるのかは分からないのですけれど、今週に入って変えたのはレンジアレンの投与だけ…ということは??
慢性腎不全猫の飼い主たるもの、一喜一憂は厳禁、ぬか喜びになってはいけません。しかしながら、ちょっと期待の持てるスタートとなっています。
今後も報告して参ります!
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