記事内に広告が含まれることがあります。

【猫】亡くなった猫を見るのは自然なこと

1 猫
この記事は約8分で読めます。

喪った猫の気配

以下はアメリカのメリーランド大学の情報学部、ジェニファー・ゴルベック教授の論文を解説してくれた記事です。

書かれているのは主にワンコのことなんですが、「愛犬を亡くした方がその後に愛犬の幻や幽霊を見る、存在を感じるなどの超常現象を体験することは、遺族にとって重要な慰めの源となり、悲しみを癒やすきっかけとして機能する可能性がある」とのこと。

論文(英語)はこちら。

愛猫を看取ったことのある方は多かれ少なかれこうした経験をしたことがあるのではないでしょうか。

私も先代の三兄妹とは20年近く一緒に暮らしてきましたので、彼らが虹の橋へと旅立ってからも気配を感じることは度々ありました。

  • 次男猫がトイレ前で佇んでいる雰囲気
  • 長男猫が廊下を速足でご機嫌に歩いていく足音
  • 兄妹が追いかけっこして足元を駆け抜けていく気配

はっきりと姿を見ることは無かったものの、猫飼いの多くの方には分かっていただけると思うのですが、猫がそこにいる気配や空気は分かるものです。

足元をどどどっと三兄妹がつるんで走り抜けていく気配を感じた時は足を止めて思わず片足をあげて道を開けちゃったもんです。

ポジティブな感情を伴うものが多い

こうした体験談を分類すると、悲しいものよりもポジティブな感情を伴うものが全体の3/4、75%になるというのも印象的です。

画像引用 :“I Saw Her With My Heart”: Supernatural Experiences and Continuing Bonds After the Death of a Dog Jennifer Golbeck

慰め(Comfort)」、「安心感(Reassurance)」、「庇護(Protection)」、または「贈り物(Gift)」…Protecionな感情は対象がワンコだからという気がしないでもないですが、「見守られている感」と言い換えれば何となく分からなくもないのです。亡き猫たちの存在を感じる時は、なんともほっこりするような温かい気持ちを感じるのは事実です。また、闘病時のしんどそうな姿ではなく、元気な時と同じ雰囲気であるのも受ける印象としてはポジティブです!

幽霊や幻というと、怖いものや得体のしれないものに感じますが、猫たちの空気にはそういうのは全く感じませんね。「あ、居るんだ」とか「帰ってきてくれたんだ」みたいな感じです。

最近はあまり気配を感じることはありませんが、姫ちゃんが時々キョロキョロしていることがあるのはひょっとしたら帰ってきてるのかも…と思ったりしています。誰も教えてないのに行動が似てきているし、最近は体型もちょっと近くなりつつあります!

しかし、上記のグラフで10%にある”Saying Good Bye” はツラいなあ…幻とは言え、愛猫から「さよなら」とか言われたら泣いちゃいそうです。

非常に共感を覚えた幻肢の例え

同じ論文を取り上げたこちらの記事では非常に共感を覚えた例えがありました。

心理学者の富田隆氏によると、「『幻肢』という現象が知られています。自己や病気などで失った手や足が、あたかも存在するかのように感じるのです。もちろん、本人は、自分にはその手や足がないということを理解しています。しかし、喪失の現実を頭では分かっていても、心では自分の手や足があるかのように感じてしまうのです。私たちには、自分にとって『大切な(愛している)』何かを物理的に失っても、これを心理的には受け入れられないという傾向が備わっています。そして、こうした喪失対象の範囲は自分の手や足だけに止まらず、信頼や愛情関係で結ばれたペットや家族、恋人などにも及ぶのです。特にペットと飼い主は純粋な愛情で結ばれている場合が多いので、失ったペットがあたかもそこにいるかのようなリアルな錯覚を感じることが少なくないのだと考えられます」

出典 :ペットが死ぬと〝幽霊〟になって飼い主の元に戻ってくる!? 不思議現象の論文や証言も、心理学者が分析

幻肢』とは言いえて妙な表現だと感じました。愛犬や愛猫は、飼い主にとっては日々の生活においては自身の心身の一部のようなものです。愛犬や愛猫が虹の橋に旅立っても、脳のどこかではそこにいる存在として処理してしまっているのかもしれません。

昨年、私の父が亡くなりましたが、ありがたいことに幻を見たりそこに居る雰囲気を感じたりすることはありません。この家に来たことは数えるほどくらいにしかありませんし、社会人になってからというもの、一緒に居た時間はほとんどありませんでしたから…実家に居たら感じることはあるのかもしれませんが。

三兄妹も姫ちゃんも私にとっては肉親以上に親しい存在ですから、居なくなったら脳が誤った処理をしてしまってもおかしくないのです。看取り経験のある愛猫家や愛犬家、はたまた愛鳥家の皆さんにとってもおそらくは同様なのではないでしょうか。

コメント

  1. 猫乃三時 より:

    猫を看取った後、私は必ず「私が原因で猫が亡くなった」夢を見ます。
    原因は様々ですが私の落ち度で猫を亡くしてしまう夢をみるのです。
    それはどの子も例外なく亡くした猫それぞれに必ず一度だけ見るのです。
    とても悲しい夢なのですが何故かその夢を見せられることによって少しだけ罪を償えたような気がするのです。
    まったく難儀な性格ですねw

    • たけ たけ より:

      猫乃三時さん、こんにちは。

      うわー、それはキツい夢…
      ただ、それで償えた気になれるというのは救いに繋がってるのかもしれませんね。

      私は気配というか幻というか、それを感じた後に改めて不在を実感して、
      どすーんと落ち込むというのが結構続きました。
      気配を感じるところまではいいんですけどねえ…

タイトルとURLをコピーしました