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【Biz】仮想喫茶店でコロナのダメージを試算してみた

2 Biz
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仮想の喫茶店で、コロナによる客数減をシミュレーション
私、たけは大のコーヒー好きです。
普段も朝はコーヒー豆を挽き、淹れたてのコーヒーを飲みます。夢は喫茶店のマスターです。宝くじが当たれば開業してみたいと思います。
しかし、最近のコロナ禍により飲食店が物凄くダメージを受けているニュースをよく見ます。では実際にどういう風に経営数値に影響するのかをモデル化してみたいと思います。
※実際には、私は喫茶店を開業したことも経営したこともないため、全てはあくまで仮定の数値です。また、いろいろな部分を単純化しておりますことを予めご了承ください。
前提条件「たけcafe(仮想)」はこんなお店
東京23区内、駅前から少し離れたビジネス街にあるこじんまりとした喫茶店です。近隣のビジネスマンを目当てに、朝の10時開店、夜20時閉店で、基本的にマスターである「たけ」が切り盛りします。ビジネス街なので土日はお休みとし、月間の営業日数は22日。ランチは店内調理しますが、パン類やケーキ等は外部から仕入れるものとします。
  • パンやケーキの仕入れ、ランチ食材にはこだわる分、原価率は30%と少々お高め
  • お客さん一人当たりに包材等で@15円、また店舗営業1日あたり1,000円の雑費
  • 店舗は15坪を借りて坪単価20,000円+共益費20,000円で月額32万円
  • ランチ時と夕方から夜、それぞれ3時間ずつ時給1,100円のアルバイト1名を追加
  • 水道光熱費が月額15万円
  • 厨房機器は500万円にて5年リース(2%)で月額10万円
  • 内装工事として金利を含めて総額600万円を5年返済で月額10万円
  • ランチや軽食があるため、客単価を625円/日で設定
ざっくり営業してみました
ランチと夕方から夜にかけて比較的客単価が高く、一日に120人のお客さんが入り、日商75,000円です。なかなかの繁盛店の設定です。
しかし、収支のほうはというと…
あんまりよくありません…営業利益は278,200円です。たけマスターは、毎日10時間×22日働いていますので、単純計算で時給換算すると@1,265円です。実際には、税金等を支払うと、もっと手取りは少なくなってしまいます。
たけマスター、ピンチです。
こだわりをさておき、経営の健全化に努めた結果
たけマスター、経営を見直します。
  • ランチの原材料や仕入れのアイテムを見直し、原価率を30%から25%へ圧縮
  • お客さんごとにかかる消耗品等を@15円から@10円に圧縮
  • 夕方からのアルバイトを諦めて、午後からはたけマスターのワンオペ体制

※ 原価率を30%から25%にするのはめちゃめちゃ大変ですが、あくまで試算です…

上記の施策を行っても幸運にも客単価が下がらなかった場合、以下のように収支は以下のように改善しました。

これでようやく、単月で45万円ちかくの営業利益が出るようになりました。
事業の税金を納めてもギリギリなんとか…午後からのワンオペも頑張った!オーナーとしても、ちょっと余裕が出てきた…
そんなところにコロナ禍による客数減が襲います。
客数が半減したらどうなる?
客数が120人から60人になったことで、75,000円の日商も併せて半分の37,500円になってしまいました。
売上=客数×客単価
ただ、損益は利益が半分になるだけでは済みません
売上とは関係なく支払わなければならない「固定費」があるからです。原材料は、売上に応じて増えたり減ったりする「変動費」ですが、「固定費」は、家賃やローン等の返済等、文字通り売上にかかわらず支払う必要があるものです。
「たけCafe」の場合、毎日3時間のアルバイトさんの人件費を含めて、約82万円の固定費がかかっています。しかし、売上が半減した今、粗利が62万円程度しかないため、たけマスターは収入どころか、支払いに事欠く状態になります。
月に22日、10時間も働いて赤字になるってやりきれないです…コロナが無ければ少ないながらも利益が出ていたのに…。
こんなことが日本中で春先からずっと起き続けている
以上、ざっくりと試算してみましたが、これは恐ろしい…
飲食店に限らず、旅館やホテル等もそうですが、「固定費」比率が高いビジネスにおいて、客数が減ることの恐ろしさが分かります。
ニュースで、「客足が8割から9割減った」とインタビューに答えておられる事業主さんたち、毎日が気が気じゃないものと推察します。
客席があるビジネスで、ソーシャルディスタンスのために席数を減らすことはすなわち客数の減少に直結します。客数が減るということは売上の減少につながります。なので、今はいろいろなお店でテイクアウトメニューを提供するなど、必死の売上確保に努めておられる状況です。
こういう状況を知ると、なかなか「Go To Eat」や「Go To Travel」の施策を止めた方が良いとは軽々に言えないなあ…
3密に気を付けながら、好きなお店は応援のために外食しなければ…!

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