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【本】旅猫リポート−「みとりねこ」より先に読むべし

1 猫
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「みとりねこ」を読んだけど…

個人的には、作家の有川浩(今は、「有川ひろ」と名乗られている女性作家)さんの本は好きで、彼女の作品は結構な数を読んでます。

有川氏の作品は、いわゆる「ライトノベル」と呼ばれる娯楽小説カテゴリーで、肩肘張らずに読めるものが多く、ドラマにもなった「空飛ぶ広報室」の原作では直木賞候補にもなり、映画「阪急電車」やドラマ「三匹のおっさん」をご存知の方も多いのではないでしょうか。(ただ、個人的には原作を超えるドラマや映画にはなかなかお目にかかれません)

先日、有川ひろさんの新しい書籍として、「みとりねこ」が出版されたので、早々に買い求めました。

7話収録の短編集です。ただ、有川氏の著作の中で、映画にもなり、ラジオドラマになった「旅猫リポート」に比べると少々、物足りないと思ってしまいました。

まあ、それだけ旅猫リポートは凄いんですけどね。

正直、小説については、人それぞれの好みがありますのでオススメしてよいかは難しいところ。特に、旅猫リポートに関しては、登場する動物たちが擬人化されていて、なにより主人公である猫のナナが一人称で語っているので、そういうのがお好きでない方には受け入れられないかもしれません。

また、有川氏の描く登場人物のセリフは、少々、生々しい言い回しも多く、落ち着いた雰囲気とは言い難いため、そうしたところも万人受けしにくいかもとも思いますし、個人的にも「ちょっとガチャガチャしてるな」と思うこともありますが、それも作風です。

何より、彼女の書く本は、私の感情を揺り動かし、涙腺を崩壊させることが多々あります。初めて旅猫リポートを読み終えた時は、息が出来ないほど泣きましたからねー。猫好きの方で、「旅猫リポート」をまだ読んだことが無い、という方はぜひお試しを。こちらは文庫本にもなっているのでお買い求めやすいかと思います。

Story Sellerは秀逸

有川氏の本は何度も読み返している作品がたくさんあります。旅猫リポートもその一つですが、個人的に一番好きなのは、短編の「Story Seller」。なにかの短編集のアンソロジーで読んだのが初めてだったのですが、私が「有川浩」という作家を認識したのはこのStory Sellerで、かなり衝撃的だったことをよく覚えています。その後、「阪急電車」が映画になったりして、ああ、あの作家さんかーと思ったものです。

私が好きなのは、こちらの本のSide-Aとされる方のお話。ネタバレ防止のためにあれこれ書きませんが、SFというか、ファンタジーというか、ちょっとベタっとしたところもありますが…そういうのに抵抗が無い方にオススメ。こちらも文庫なので、お求めやすいかと。

ちなみに、有川氏も猫飼いでいらっしゃいます。なので、猫のことはよくご存知のようです。

kuro

「俺は本にならないのかなあ…」

 

 

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