寝たきりで始まった3月
3月の始めに突然足腰が立たなくなって、寝たきり+痙攣というかなりヘビーな状態に陥ってしまった次男猫。一時は下降線をたどる一方で、飼い主としては正直申し上げて半分以上諦めてしまい、輸液と投薬をメインにして穏やかに看取る覚悟もしていましたが、ある日から見る見る回復を見せ、およそ2週間めにはほぼ通常通りの生活が送れるようになりました。
立てなくなった時は、当然ながらゴハンを食べにいくことも出来ませんし、顔の前にゴハンを入れたお皿を出してもニオイを嗅ぎもしない状態でした。そのせいか、ただでさえ腎不全で痩せてしまっていた身体から、さらにげっそりと筋肉が落ちて痩せてしまい、腕や脚をマッサージしていても悲しくなるほど細くなってしまいました。
脱力すると首を支えられないんです…
最低限のカロリー+充分な補液
寝たきりになると、ゴハンも自力では食べられなくなりますし、水も摂れなくなります。
体重3キロの猫の場合、1日にざっくり200Kcal近いエネルギーが必要となりますが、これは標準的に元気な猫の場合であり、寝たきりの場合の必要カロリーはもっと少なくてもいいはず。「何が何でも200Kcalを摂取させないと」と鬼の形相で強制給餌しても、身体が受け付ずに吐いてしまっては元も子もないので、お互いに無理のない範囲で、ちょこちょこと与えていました。高カロリーなウェットフード(ウェットフードを裏ごしすると、シリンジが引っかかることが激減するので、とてもスムーズ)をシリンジで強制給餌していました。
漉し器は百均ので充分使えました
幸いにも心音や呼吸音はクリアだったので、補液は積極的に行いました。次男猫の体重に対してMAXの300mlを自宅輸液で毎日行い、時々ブドウ糖を溶かしたものをシリンジで経口補水。ブドウ糖は栄養として吸収されやすいので胃腸に優しくカロリーが摂れると思います。
胃腸や内臓の負担を考え、サプリ類はいったん全部止めて、フォルテコールとラプロスのおクスリのみとしていました。
2週間でほぼ回復
立てなくなってから2週間で、朦朧としていた意識もしっかりするようになり、自力で歩き回れるようになりました。筋力が衰えたせいか、座っていても前後左右にゆらゆら揺れる状態が続きましたが、抱っこして手足のマッサージをしたことと、夜な夜な家のなかをニャルソック警備をしたせいか、筋肉も徐々に戻ってきて、抱っこしても身体にギュッと力が入るのを感じることが出来るようになり、少し高いところにもジャンプで飛び乗れるようになりました。
安全のために床に置いた猫ベッドが気に入らず、ソファで寝たがった次男猫
足腰が弱ると、どうもトイレに行くのが面倒なのか痛みがあるのか、寝床で粗相をするということが少なくなかったのですが、これも徐々に少なくなっていきました。寝床でのオネショは、猫自身もオシッコまみれになりますし、寝床の洗濯という仕事も増えるので、猫だけでなく飼い主にとっては結構なストレスになりますが、手足の筋肉の回復により、キチンとトイレにも歩いていけるようになりました。
4月になると完全回復
4月になってからは、先月のことが遠い昔のことのように回復しています。げっそりとした頬にも肉が戻り、ぼそぼそだった毛にもツヤが戻ってきてボリュームも回復しました。
突然立てなくなり、手足に力が入らずぶらぶら状態、極めつけに全身の痙攣と止まらない遊泳運動…かかりつけの獣医師さんからも「ご自宅で静かに過ごさせてあげては」と言われるほどの状態でしたが、今では「オシッコ行くぞ、ついてこい!」と前をのしのし歩き、夜は「お前の枕は俺のもの」と言わんばかりに枕の上でドヤ顔で眠り、カリカリにフリカケが乗って無いと「フリカケ忘れてるぞ!」と要求するという元気な次男猫に回復しました。
一時はトイレの場所がリセットされてしまい、勝手に認定した「俺のトイレ」で用を足していましたが、最近は十数年使っていたトイレの場所を思い出したようです。ただ洗面所は「俺のトイレ」として定着してしまいましたが。
老猫が立てなくなっても最期とは限らない
老猫が立てなくなる原因にもよると思いますが、我が家の場合のように軽快することもあります。長女猫や長男猫は残念ながら立てなくなってからさほどの時を経ずして虹の橋へと向かいましたが、その時の看病・介護の経験が活きたのか、次男猫は三途の川の手前で呼び戻すことができました。
キミたちへの介護の経験がホントに役に立ったぞ…!
寝たきりになった猫ちゃんの看病・介護は、心が折れることの連続ですが、腹を括って、腰を据えて看病・介護してみてください。
愛猫の看病、介護はしんどいです。良かれと思ったことが受け入れてもらえないことも多々あります。ただ、目一杯やれば、それが報われない結果になったとしても、悔いは減ると思います…回復してくれた時は無上の喜びをもたらします!
頑張れ、下僕!
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