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【猫】情は猫の為ならず

1 猫
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「情けは人の為ならず」

「情けは人の為ならず」ということわざがあります。これは、「その人のためにならないのでよくない」という意味で覚えている方が半数近くいらっしゃるという調査もありますが、「人にかけた情けは巡り巡って自分のためになる」という意味が正しいです。

このことわざには実は続きがあって、「情けは人の為ならず 巡り巡って己がため」と言うそうですが、ここまで書けば正しく理解できるかと思います。

職場とかで新人さんが入って来た時に、「俺の背中を見て覚えよ、教えてもその人のためにならない」などと思っていると、新人さんはいつまで経っても戦力にならないこともありえます。

親切に教えてあげると早いうちに戦力になって仕事上で助けてくれることも出てくるでしょうし、「〇〇さんは親切でいい人」と周囲に吹聴してくれたら評価も上がるというものです。誰かに親切にするのは巡り巡って自分のためにもなるのです。

「情けは猫の為ならず」

野良猫は夏は暑いし冬は寒く、危険が多いところをゴハンを探して彷徨うので本当に可哀想です。チビ時代に人間に捨てられると自力で成長していくのはほぼ不可能でしょう。

先代の三兄妹は生後2週間くらいで捨てられていました。私が保護しなくても誰かが拾ってくれた可能性もありますが、当時の私は「これは可哀想!大変!」ということでとりあえず保護したのでした。

生後2週間ということで、身体もまだ弱くちょっとしたことでコロッと逝っちゃう雰囲気もありましたし、お腹には寄生虫も居たのでしょっちゅう病院に通うことになるのですが、人間の病院に比べて動物病院の治療の高いこと…検査したら数千円、注射一本で数千円ということで、その頃の私は「この子らを捨てたヤツのせいで無駄な出費を…」と三兄妹を捨てた人間を恨んだものでした。

しかし成長していく三兄妹を眺めてニヤニヤしている間にいつしか「三兄妹のうち、誰かを里子に出すことなんて出来ない…!」と思ってしまうのが仔猫の凄いところ、安心して猫と暮らせる家をマンションですが背伸びして買って20年弱、三兄妹と幸せな毎日を過ごすことが出来ました。

「巡り巡って己がため」

三兄妹を保護したのは「このままでは可哀想」と思ったからですが、結果的には私の生活は猫中心になっていきました。猫と暮らし始めた当初は、猫飼いスキルなどゼロに等しいところからのスタートでしたが、猫の本を読んだり、猫飼いさんとの交流とかによって知識・スキルの向上に励み、次男猫についてはある程度納得が行く看取りまですることが出来ました。

三兄妹を通じて、たくさんの猫友さんとも出会えましたし、色んな経験もすることが出来ました。

長年の猫との暮らしによって性格も随分と丸くなったと思います。何事にもあんまり腹を立てなくなりましたね…。「そんなこともあるさ」とやり過ごしたり、「自分に悪いところがあったのかも」と思うようになりました。猫に何かを齧られたり壊されたりしたことに慣れてしまったのかもしれませんが。

最近になって知り合う人からは「たけさんって怒ることってあるんですか?」などと言われることがありますが、昔の超短気で瞬間湯沸かし器のような私を知っている人からすれば意味が分からない評価だろうと思います!

猫にずいぶんと鍛えられたようです。

最初は同情でもいい!

最初は野良猫が可哀想だから、譲渡会で家が必要な猫だから…など動機はなんでも良いです。「猫を飼える住環境」と「終生飼養が絶対条件ですが、猫さんを迎えてみてください。年月を経るごとに愛情がどんどん深くなっていきます。仔猫、若猫は文句なしに可愛いですが、長年連れ添ったシニア猫はこれまた愛しいものになります。

猫をお迎えすると、壁紙をベリベリに引っ掻かれるかもしれませんし、大事にしているものを壊されることもあるかもしれません。その時は腹を立てることもあるでしょう。壁紙を引っ掻かれないようにどんな爪とぎを用意するのが良いかを考えるのも楽しいものですし、大事なものや壊れ物、危険なものは猫の手の届かないところに置くようにするという習慣がつくのも良いことです。

猫さんとの長い暮らしを経ると「可哀想」で迎えたつもりが、いつしか巡り巡って猫との暮らし己の為になっていることに気づくと思います。

私の場合、三兄妹を看取った後は、最初から己の為に姫ちゃんを迎えています!

コメント

  1. てんふく より:

    たけさん、こんにちは。コメント失礼いたします。
    いつも更新を楽しみに拝読させていただいております。

    一昨年の夏、20年をともにすごした兄猫が逝ってしまい、今また、間もなく20歳になる妹猫が逝こうとしています(本当の兄妹ではありませんが、幼猫の頃に保護し一緒に育てました)。先の子は末期の腎不全だったにも関わらず、死の直前までよく食べよく動く子で、獣医さんも驚くほどでした。そのため、当時の私は介護知識も愛猫を失う覚悟もほぼゼロの状態でした。

    去年、妹猫が19歳を過ぎたあたりから食べなくなり体重がみるみるうちに激減し、自力でトイレに行けなくなり弱っていく姿を見て、いろいろと調べはじめた折りに見つけたのがこちらのサイトです。励まされました。

    自身の仕事、家事、親の介護と忙しい日々の中、愛猫の介護は大変ですが、愛しさは増すばかり… たけさんのブログを読むたび、うちと同じだなぁと思います。妹猫にはもう少し一緒にいてほしいので、がんばろうと思います。

    • たけ たけ より:

      てんふくさん、こんにちは。コメントありがとうございます!

      書き手にとって、共感いただけるコメントをいただけると本当にうれしいものです。

      どちらの猫さんも大事にされていることが伝わってきます。
      そして慢性腎臓病でも最期まで元気で過ごしていたとは羨ましい…
      しかし弱った身体でも懸命に生きる老いた愛猫の姿は本当に愛しいものです…
      そして長年連れ添った猫ちゃんにはきっとてんふくさんの言葉は伝わっています。
      可愛いね、頑張ってるね、エライね、とたくさん話しかけてあげてください!

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