ボヘミアン・ラプソディ再び
映画館では観たんですけど、久々にAmazonプライムビデオをつけてみたら「ボヘミアン・ラプソディ」がプライム会員特典で無料になっていたので、いそいそとテレビ前で正座して再見。
2時間の映画で、後半のライブエイドのシーンはやはり圧巻なのです。実際にはオリジナルのライブ音源に合わせて俳優さんたちが口パクのパフォーマンスしているだけなのですが、会場シーンや編集の巧みさと演出のすばらしさか、そんなことを言うのが野暮だと思えるくらいに完成されたライブシーンです。
Queenをリアルタイムで知っている世代はもちろん、「We will rock you」とかしか知らなくても、十分に楽しめますし、もっとQueenのことを知りたいと思うはず。
硬派な音創り
Queenと言えば、キャッチーなメロディだしナンパな感じがするかもしれません。
後期に入るとシンセサイザーもふんだんに使うようになりましたが、初期にはアルバムに「NO SYNTHESIZERS!」(シンセなんて使ってないぞ!)とわざわざ書くほどにこだわりを持って音創りをしたバンドであります。映画でも出てきますが、レコーディングでも録音テープが伸びるまでオーバーダビングして音を重ねたという逸話もあります。今の時代だと想像もつかないですけど。あ、とっくにレコーディングにテープなんか使わないか(笑)。
ギターのブライアンメイ氏のギターは自家製だし、変なこだわりが強いバンドです。
私の周りには、Queenのコピーをやってる人はほとんど見ませんでしたが、あれ、コピーしても間が抜けた感じになるからなんですよね…楽譜通りに演奏しても、たぶん、しっくり来ないと思いますし、よっぽどの歌い手でない限り、単なる劣化コピーにしかなりませんから。
Queenは親日!
Queenは親日派で有名で、「手をとりあって」という日本語の歌詞がある歌があるくらい。映画でもフレディがガウンというよりも派手なシルク浴衣みたいなのを着ているシーンがありましたよね。ああいう細かい演出も日本人ファンにとっては嬉しい(笑)。フレディは、自身の邸宅にも日本庭園を造るくらいだし、焼き物にも大変に造詣が深いとか。
日本の洋楽雑誌「Music Life」が最初から注目していて、初来日の時から超絶に熱烈歓迎されていたようです。初来日での武道館ライブがYoutubeに上がっていますが、黄色い声援が凄い!
ロジャーテイラーは貴公子
https://www.queenonline.com/
ボヘミアンラプソディの俳優さんは、クイーンのメンバーにもよく似ていて、当時を知る身としても凄く感情移入し易いくらいです。表情とか仕草とかも相当に研究して演出されているんだろうと思います。
が、ロジャーテイラー役だけは、ちょっと納得いかんのです。たしかにブロンドの男前ではありますし、「ロジャーテイラー役」と言われても分からなくもないのですが、今の彼は相当なジジイではあるものの、若いころのロジャーテイラーはホントにキラキラと後光が差してるんじゃないかと思うほどの美男子。ドラミングもパワフルで凄くカッコよかった!歌は上手いし、「Radio Ga Ga」作るくらいに才能あるし。
全盛期のQueen、ライブで観たかったなあ…
ドキュメンタリーではない!
このボヘミアン・ラプソディはドキュメンタリーではありません。
私の知っている当時のバンド状況ともちょっと違います。しかしながら、本物の過去音源と、徹底したキャラクターの再現であまりにもリアルに近づいてしまったので、「史実に基づいていない」
という声を生んでいるのだと思うのですが、イギリスの売れないバンドが世界でも指折りのスターダムに上り詰めた20年を、たった2時間で史実に基づいて面白くなるわけがないと思うのですよ(笑)。それよりも、Queenの持つ特徴的なエピソードを、彼らの曲と織り交ぜてストーリーにした方が面白いのは明白。制作側も「これはドキュメンタリーではない」って言ってますし。
ただまあ、ものすごくコンパクトにかつ魅力的にまとまっています。
映画版にはないあの名曲も!
映画の中ではライブでの一体感を求めて生まれたとされる「We will rock you」ですが、映画のライブエイドのシーンでは何故かカットされています。ライブバンドとしてこだわるQueenらしいエピソードだと思うのですが、ライブエイドのシーンでもぜひ入れて欲しかったな…ただ、ブルーレイ版は、映画では未公開の2曲も含めたライブエイド完全版が見られるそうです!
この映画は、映画館で観ておいて良かったと思ってますが、ご家庭のテレビでご覧の際は、ちょっとボリューム大きめでお楽しみください!
リンク
画像はhttps://www.queenonline.com/より。
コメント